
未経験でも先輩が丁寧に教えてくれました。
今の働き方は自分に合っていてストレスフリーです。 かつしかセンター第五チーム 有光(ありみつ)さん
今の働き方は自分に合っていてストレスフリーです。
2020年新卒入社。山口県出身、東京の大学で法律を学び、コロナ禍中の就活で未経験ながら福祉職を志望。両親が特別支援学校の教員だったので、文化祭などで障害児との交流はあったが、知的障がいの人が成人後、どう自立しているかを知りたいと思ったのが志望動機。
グループホームの朝は身支度と見送りがお仕事
「上着を持ちましたか?」
「あ、もう少しお髭を剃っておきましょうか」
夜勤明けの朝、グループホーム(以下GH)で生活をしている利用者の人たちの食事や身支度を手伝う有光さん。
現在、複数のGHに住む50人程度の利用者の方を数名の職員で担当している。
GHの利用者の人たちは、朝から夕方まで、法人内にある就労支援施設に通って軽作業などをして過ごし、夕方GHに戻って来る。各施設への送迎車がGHの玄関先まで次々と来ては、その都度、有光さんが乗車する人に「来ましたよー」と声をかけ、荷物を渡して車に乗せて「いってらっしゃい」と、笑顔で見送る。

身支度を手伝っている有光さんの業務用の携帯電話が鳴る。「どうしたの?具合が悪いの。うん、うん、お迎えに行きましょうか?」と、隣接するGHの女性からの連絡を受ける。具合が悪いと言う女性が昼間通所する施設担当者に電話をかけ、「一旦様子を見てから、またご連絡します」と状況を伝えて電話を切り、女性が待つGHへと向かう。玄関から不安そうな面持ちで出てきた女性に「大丈夫ですか?」と話しかけ、腕を組んでゆっくり歩き、男性陣が出かけた後のGHのリビングで女性を椅子に座ってもらい、お茶を手渡して落ち着かせた。

勤務時間は13時から21時が中心、満員電車とは無縁
一息ついて、リビングの椅子に腰掛けた有光さん。
「今日は、たまたま夜勤明けだったので慌しいんですが、夜勤は月3〜4回です。普段は午後1時出勤で利用者の方も施設に行かれていて、もっと穏やかなんですよ(笑)」
有光さんの勤務時間は13時から21時が中心。なので、午前中は自分の時間も取れているという。通勤は満員電車に乗らずにすみ、服装や髪型なども自由。年間休日120日以上で土日以外の休みも取りやすく、有光さんにとっては趣味に使う時間もあって切り替えができ、ストレスフリーで気に入っているそうだ。夜勤の日も、深夜0時から朝6時まではフリーなので、個室でゆっくり休むことができる。
「仕事は利用者支援のみなので、食事をつくることはないんですよ。調理・清掃・洗濯など担当スタッフがいるんです」

マンツーマンで仕事の全てを教えてくれた先輩に感謝
福祉職に絞って有光さんが就活をしていた時、他の法人より原町成年寮は給与が良く、休日も資格手当も一番条件が良かったという。
「実際に就職してからも働きやすいです。私は大学で福祉を学んでいなかったので未経験でしたけど、他にも福祉が専門でない方、高卒の職員さんもいらっしゃいます。仕事については、利用者の方の対応、必要書類の書き方から制度についてまで、全て先輩からマンツーマンで教えてもらえたので、とてもありがたかったです」
とはいえ、利用者の方への対応に慣れるまで、悩むこともあったという。
「そうですね、例えば食事の時、『嫌いなものも食べてみましょうよ』と言うと、すごく怒って機嫌が悪くなる方がいて、食事の度に困っていたんですが、ある日『無理しないで残してもいいんじゃない?』と言ってみたら、『うん』って、笑顔になって。負荷をかけてしまっていたんだなあと反省しました。できないことを何とか改善しようと、自分のエネルギーを使ってました。そんなふうに、障がい特性を理解すればスムーズに解決することもたくさんあって、経験を積むのは大事ですね。もちろん、資格もあったほうがいいので、勉強もしています」

有光さんにとって最初の福祉関係の資格取得となった「介護福祉士」は、14日間の初任者研修と7日間の実務者研修を費やしたが、資格取得にかかった日数の半分は勤務日扱いとなり、資格取得手当がつきます。
「休日を潰さず資格が取れるのはありがたいです。今後は制度のことも、もっと勉強したいなと思っています」
福祉制度を知っていることによって、障がい者の方の負担が少なくなったり、救われるケースも多々あることから、法律を勉強していた強みを活かしていけたらと、有光さんは考えている。

公開日:2024年12月17日