原町成年寮の歴史は、今日に至るまで葛飾のまちとともにあります。はじまりは、障がいのある人への福祉制度が決して十分とは言えなかった1950年代。葛飾区・京成立石駅の近くで、学業のかたわら小中学生向けの学習塾を開いていた24歳の若者3名が、原町成年寮のパイオニア。障がいのある人の生活や就労などの環境整備に強い熱意を抱くようになり、文字どおりの“草の根”的な取り組みを始めました。まさに、“昭和版ベンチャー起業”ですね。

“原町”という法人名のルーツは、産声をあげた場所の旧町名から来ています。この間、大規模で閉鎖的な入所施設をもたず、葛飾のまち(地域)のなかで、まち(地域)とともに、あたたかい理解と支援をいただいてまいりました。これからも感謝の思いをもって地域づくりに貢献し、障がいのある人の“普通のくらし”をサポートしてまいります。

沿革

1958年東京都葛飾区東立石の地に「桐友教育研究所」を開設。障がい児・者教育などの取り組みを始める。
現在の「社会福祉法人 原町成年寮」の母体となる。
1962年「桐友教育研究所」を発展的に閉所し、「特殊児童援護協会」を設立。(翌年財団法人化)「通勤センター原町成年寮」を開設し、障がいのある方の一般就労援助を開始する。
1967年「通勤センター原町成年寮」が東京都委託の「精神薄弱者通勤指導施設(当時)」となり、以後、長期にわたり知的障がいのある方が支援対象の中心となる。
1977年社会福祉法人原町成年寮、設立。(財団法人解散)
東京都より「東京都葛飾通勤寮」の運営を受託する。
1978年法人直営の「グループホーム・原町成年寮」を開設する。これ以降、1989年に国の正式な制度として障がい者グループホーム事業が制定され、現在に至るまで葛飾区内70か所超の障がい者グループホームが設置されている。
1992年総合的な事業拠点の確立をめざし、「地域生活援助センター」を設置する。
1993年葛飾通勤寮隣接の土地・物件を購入し、「地域生活援助センター立石寮」を建設する。
葛飾区からの受託事業「知的障害者生活ホーム・在宅障害者緊急一時保護事業」(2022年休止)等を開始。
1994年通所施設(日中活動支援施設)「奥戸福祉館」を、葛飾区より受託運営を開始する。(2004年、社会福祉法人原町成年寮へ事業者移管し、現在に至る)
2001年障がいのある人の日中活動支援の場を確保するため、「就労支援センター」を設置する。
2006年グループホーム事業所「かつしかセンター」開設。
2008年「地域生活援助センター」を葛飾区立石1丁目に移転し、機能強化。
生活介護事業所「アンジュ」、就労移行支援事業所「フォレスト」を開設。
2009年居宅介護・行動援護・移動支援事業所「ドロップ」開設。
2013年相談支援事業所「糸でんわ」開設。
通所多機能型事業所「シャイン」開設。
奥戸福祉館のオリジナル商品「ナンカツバーガー」販売開始(のちに南葛SCとコラボ商品化)。
2015年「東京都葛飾通勤寮」が民間移譲。原町成年寮へ事業者移管。
就労移行支援事業所「フォレスト」で、生活訓練事業を開始。
2016年グループホーム事業所「サザンクロスかつしか」開設。
2017年「葛飾通勤寮」が葛飾区東堀切地区に移転。
グループホーム事業所「奏(かなで)かつしか」開設。
就労継続支援事業所「Craft(クラフト)」開設。
地域に開かれたベーカリーカフェ「Viser Polaire(ヴィゼポレール)」を東堀切地区に開店。
2018年東京都地域移行促進コーディネート事業の受託団体に指定。
障害者就労定着支援事業を開始。
生活介護事業所「シャングリラ」開設。
自立生活援助事業所「はんもっく」開設。
2022年東京都移動支援従業者養成研修事業者に指定。